20年越しの大改革! 変わる”鶴瀬”の飾らない暮らし

近年、再開発や区画整理により、沿線に注目される街が増えつつある東武東上線で、大きな変貌を遂げようとしている街があります。富士見市の中心に位置する「鶴瀬」です。行政・文化・業務等の機能を集約した新しい市の中心拠点の開発に伴い、駅前でも区画整理事業が進行中の「鶴瀬」。飛躍を遂げようとしている街の暮らしを見てきました。

突き抜ける開放感! 視界に飛び込む緑に感激

東武東上線「鶴瀬」駅の東口へ出ると、駅前は区画整理事業の真っ最中。駅舎の前にはまだ古い建物などが残っているため、2019年4月現在は駅舎からやや離れた位置に仮設ロータリーが敷設されています。富士見市役所や、2015年に「鶴瀬」駅東口から1.6kmほどの距離にオープンした「ららぽーと富士見」方面へ向かうバスも、現在は仮設ロータリーのバス停から出発しています。

駅前の区画整理事業については、いくつか案内板が立っています。それによると鶴瀬駅東口駅前広場が完成するのは2023年度予定・・・まだだいぶ時間がかかるようです。しかし完成予想図のように、美しく舗装された広い歩道と豊富な植栽が完成したら、駅前の風景は一変しそうですね。

仮設ロータリーから北東方面へ目を向けると、広々とした大通り(埼玉県道245号線)が真っ直ぐに延びています。視線を遮る電柱や高い建物もないので、視界がパッと開けます。この日はあいにくの曇天でしたが、たくさんの緑とバツグンの開放感が合わさり、心なしか空気も爽やかに感じます。

さて、このまま正面(北東方面)、緑に覆われた一角を目指して大通りを進みたいところですが・・・その前に駅前で気になるスポットを発見したので、まずはそちらに向かってみましょう。

駅前で見つけた鶴瀬駅東口広場の完成イメージ図

鶴瀬駅東口土地区画整理事業により「鶴瀬」駅前まで延伸した埼玉県道245号線(鶴瀬駅東通線)

街の進化に追いつけ追い越せ! 駅前商店街も奮闘中

やってきたのは、「鶴瀬」駅東口を出てすぐ左手(上福岡方面)に広がる鶴瀬駅前通り商店街。鮮魚店や精肉店などが軒を連ねる昔ながらの商店街という雰囲気に和みます。

そんな鶴瀬駅前通り商店街の駅寄りの角に自転車店を発見。駅前で一番目立っています。これは何か面白い話が聞けるかもしれないと思い、店先で自転車を修理していた男性に声をかけると、快く応じてくれました。話をしてくれたのは店長の野村さんです。

「鶴瀬は今、どんどん暮らしやすくなっていると思います。東上線だけでなく、有楽町線と副都心線も利用できるようになって、東京へのアクセスは格段に良くなりましたよね。池袋だけじゃなくて、都心方面にも電車1本で出られますから」

駅前も区画整理で生まれ変わろうとしています。鶴瀬の街や暮らしに変化は見られるでしょうか。

「『ららぽーと富士見』ができて、買い物のために車で遠出する必要がなくなったのは大きいですね。駅中にもスーパーができましたし、駅前の通り(県道245号線)沿いにもこれから新しいお店も増えて、どんどん賑わっていくと期待しています」

どこか懐かしさを感じる鶴瀬駅前通り商店街。豆腐専門店の手作り豆腐や、店先で炙られた焼き鳥、香ばしいパンの香りにふらふらと引き寄せられる

「鶴瀬」駅東口で1964年から続くというノムラサイクル。お花見rideや三浦半島一周rideなど、様々なツーリングイベントも企画している

鶴瀬はどんどん進化しているんですね。でも商店街にとってはライバルが増えて、良いことばかりではない気もします。

「確かに現在、商店街は少し活気を失っています。でもこのままじゃいけないと、商店街で『若手の会』を立ち上げ、様々なイベントを企画しています。ただお客さんが来てくれるのを待つのではなく、“あそこに行ったら何か面白いことをやってるよね”と、用事がなくても来たくなる、そんな商店街にしたいと考えています」

穏やかな口調で語る野村さんですが、言葉の奥に静かな闘志を感じます。街の進化に負けない魅力ある商店街をつくろうとしているんですね。

「既に形になったものでは、2011年から毎年10月頃に開催している夢灯り大市があります。商店街中に灯篭を並べるお祭りで、すごく綺麗ですよ。出店も出して、年々賑やかになっています。また直近ではサイクル婚活というイベントを予定しています。これからもどんどんアイデアを出し合って、商店街を盛り上げていきたいですね」

駅前の整備や商店街の取り組みによって、今後どのように鶴瀬の街が進化していくのか、ますます楽しみです。

ノムラサイクル本店(鶴瀬駅前店) 店長 野村 知広さん

自然の中でのびのび暮らす 鶴瀬の“いいとこどり”マンション

大きく変貌を遂げようとしている鶴瀬で、その土地に息づく豊かな自然を活かしたマンションが誕生するといいます。大京が手掛ける「ライオンズ綾瀬グランフォート」です。一体どんな暮らしができるのでしょうか。早速、マンションギャラリーで聞いてきました。

「『ライオンズ鶴瀬グランフォート』は区画整理が進む鶴瀬駅東口と、富士見市の中枢都市として開発が進むシティゾーン(※1)の間に誕生します。富士見市の玄関口となる『鶴瀬』駅と、シティゾーンに位置する『ららぽーと富士見』がともに徒歩圏(※2)の非常に恵まれた条件が揃っています」と案内してくれたのは角田氏(大京)。笑顔が爽やかです。

鶴瀬では駅前だけでなく、富士見市の中心都市としての開発も行われているんですね。「鶴瀬」駅東口の区画整理は、駅前の住宅密集地に道路を引き込むことから始まり、約20年をかけて現在の姿になったそうです。

「『ららぽーと富士見』は富士見市の要請で地域の商工会メンバーに入っています。大型商業施設としては珍しいそうですが、地域のイベントや災害対策など、積極的に地域の協力体制を築き、地域のコミュニティ拠点としても機能しています」

「ららぽーと富士見」と県道245号線を挟んだ隣接エリアには、富士見市役所や富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ、富士見市立中央図書館、文化の杜公園、イムス富士見総合病院など生活を支える都市機能が十全に整っています。今後は産業・ビジネス拠点としての整備も進んでいくといいます。

「鶴瀬」駅東口から徒歩5分ほどの距離に建つ「ライオンズ綾瀬グランフォート」マンションギャラリー。入口ではライオンズマンションのシンボル“ライオン像”がお出迎え

※1.シティゾーンとは商業・行政・文化・ビジネス拠点として富士見市が開発を進める約100haにおよぶエリアの総称。A・B・C・Dの4つのゾーンに区分され、A(「ららぽーと富士見」一帯)とC((市役所、図書館、体育館、病院などのエリア)が先行してほぼ整備を完了している(2019年4月時点) ※2.「鶴瀬」駅徒歩7分、「ららぽーと富士見」徒歩16分(約1,280m)

大京 本店 営業一部 係長 角田 和樹氏

「当マンション周辺は、湧水地としても知られ、本物の森と見まがうほどの緑量を誇る『谷津の森公園』や、『氷川神社』、『諏訪神社』といった歴史を感じさせる深い緑が点在する、自然豊かな環境でもあります」

確かに、「鶴瀬」駅前から北東方面を見たとき、目の前にたくさんの緑が広がっていました。駅からわずか徒歩7分の距離に、まだまだ豊かな自然が残されているんですね。

「その恵まれた条件を最大限に活かすべく、野鳥や小動物が生息できる雑木林を敷地内につくり、またお住まいの皆様が緑を通してコミュニティを育めるように菜園をつくりました。また、共用部にキッチンを中心とした多目的スペースを設け、菜園で収穫した野菜を料理するイベントなどの開催を予定しています。こうした環境保全や自然共生の取り組みが評価され、当マンションはABINC認証(※3)を取得しています」

「ライオンズ鶴瀬グランフォート」の立体模型。周囲の緑豊かな環境に合わせてナチュラルカラーのタイルをあしらったシンプルでスマートな外観デザインになっている

※3.いきもの共生事業所認証®
(ABINC認証)とは、企業における生物多様性に配慮した緑地づくりや管理・利用などの取り組みを、一般社団法人いきもの共生事業推進協議会(ABINC)が、第三者評価・認証するもの。ABINC 一般社団法人いきもの共生事業推進協議会HPより

アイデア満載! ”あったらいいな”が見つかる住まい

続いてモデルルームへ。ここには「ライオンズマンション」ならではのアイデアが詰まっているそうですが・・・とにかく中に入ってみましょう!

おぉ、なかなか広々としたリビングですね。壁も天井もフラットで圧迫感がありません。天井高も心なしか高く感じますが・・・

「天井高は一般的なマンションと同じ2.4mなんです。室内に梁や柱の出っ張りがなく、またモデルルームはリビングと洋室の仕切りをなくしているので、数値上より広く感じるのだと思います」

バルコニー側だけでなく、共用廊下側にも窓を設け、居室の扉や玄関脇に可動式のルーバーを配置するなど、風を通す工夫も満載です。

「環境共生に力を入れちますので、しっかりと風を循環させ、自然の力で快適な室内環境をつくりだす、パッシブデザインを取り入れています。また、全邸が日当たりの良い南西向きなので、室内への陽ざしを抑制するための『グリーンカーテン』取付用のフックも設置しています」

ちなみにあくまでグリーンカーテン用のフックなので、耐荷重はそれほど高くないそうです。重たいものを吊るすのはNGなので、ハンモックやブランコなどは設置できそうにないですね。

スッキリとしたリビング・ダイニング。壁や天井に凹凸がなく、心なしか天井まで高く感じる。角住戸はリビングだけでなく、キッチン脇、共用廊下側の洋室にもバルコニーが付いている贅沢プランとなっている

すべての居室の扉に手動で開閉できるルーバーが設置されている。風量調節がしやすく、また、部屋の外からの視線を気にせず風を通すことができる

「ライオンズマンションでは、お客様の声を元に、新しい住宅設備を開発するライオンズリビングラボというプロジェクトを推進しています。例えばキッチンに引き出し式の作業台を付けたり、洗面台にあえて扉をつけずむき出しの棚を用意したり、クローゼットの棚板の高さや位置を自由に組み替えられるようにしたり、ちょっとした工夫でもあったらいいなと思うものをたくさん詰め込んでいます」

確かに、どれも家にあったらうれしいなと思う機能ばかりですね。キッチンの引き出し式作業台があれば、電子レンジの蓋に物を置かなくて済みます。立地環境だけでなく、マンションの中にも暮らしを便利に、快適にする工夫が盛りだくさん。「ライオンズ鶴瀬グランフォート」は、自然体でのびのびと暮らせそうなマンションになりそうです。

左上:ライオンズリビングラボから生まれた「L'Sキッチン」。不燃パネルや引き出し式の作業台など多彩な工夫が詰め込まれている 右上:クロゼットの収納スペースを自在にカスタマイズできる「LASSIC APACE(ラシックスペース)収納」  左下:SKITT&AMART(スキット&スマート)な洗面室空間。オープン棚や鏡裏収納棚の下面にティッシュを通す穴を設けるなどアイデア満載 右下:エコガラスの遮熱効果を体感。熱を遮断し、明るい光だけを室内に取り込める

エントランスアプローチは本物の森!? 想像以上の緑量に唖然

たくさんの暮らしを快適にするアイデアに触れ大満足のマンションギャラリー見学を終えたあと、やはり気になるのは建設地の様子。本当に森というほどの緑があるのでしょうか。

と思ったのもつかの間、すぐ目の前にまさしく森が広がっています。多様な樹木が青々と葉を茂らせ、これでもかと群生しています。入口には「谷津の森公園」と書いてありますが、この緑量、もはや“谷津の森”で良いのではないでしょうか・・・

中に踏み入ると、緑の香りが鼻孔をくすぐります。雨上がりで蒸していますが、足元の空気はひんやりしていて心地良いですね。そのまま公園内を通り、階段を下って東へ抜けると、おぉ、「ライオンズ鶴瀬グランフォート」建設地はすぐ目の前ですね。

高低差約4mの傾斜地ですが、メインエントランスは高い位置につくられるため、「鶴瀬」駅までほぼフラットアプローチとなっているようです。

周囲は一戸建てが立ち並び、田んぼや畑が広がっています。高い建物がほとんどないので、「ライオンズ鶴瀬グランフォート」からの眺望は、なかなか開放感がありそうです。まさしく自然と共生するマンションですね。

豊富な緑をたたえる「谷津の森公園」。谷津の森公園前の並木道(県道245号線沿い)は枝葉が車道を覆うほどの天然のアーケードとなっている。春には桜の花が見事に咲き誇るという

東側の高台から見た「ライオンズ鶴瀬グランフォート」建設地の様子

【関連リンク】

【取材協力】
ノムラサイクル 鶴瀬駅前店
住所:埼玉県富士見市鶴瀬東1-10-13
問い合せ:049-251-6147